幼稚園と高津署 交流続け、園児育む 交番を訪問、七夕飾りも
「おまわりさん」に地域の子どもを見守ってほしい―。川崎めぐみ幼稚園(鈴木健之園長)は長年に渡り、高津警察署(青木正純署長)との交流を続けている。同園は「子どもと警察官との心の距離を縮めたい」と、毎月園児の交番訪問を実施。毎年七夕の前には、子どもたちと警察官が一緒に短冊を笹の葉に飾るなどして親交を深めている。
「おまわりさんは、どんな仕事をしているの」「泥棒をどうやって捕まえるの」。6月27日、汗ばむほどの晴天の下、久末交番を訪問した同園ばら組の園児31人は警察官に次々と質問を投げた。説明に聞き入った後、イラストや色紙でパトカーなどを描いた絵をプレゼント。作品には大きな文字で「いつもありがとう」の言葉が躍る。
久末交番内の壁には、これまでに訪問した園児たちが贈った絵がずらり。「地元の人が入ってきたとき、これらの絵があるだけで交番に親近感をもってもらえるのが嬉しい」。交流会の後、同交番の警察官たちは過去の力作をじっと見つめて微笑んだ。
同園年長組は「交番の日」にあたる毎月27日、1組ずつ久末交番で交流会を実施している。「小学校に入ると保護者から離れる時間が長くなる。だから子どもたちに『交番には見守っていてくれる人がいるんだ』という認識を持ってほしい」と鈴木園長。安全な環境での健全な成長への願いを込め、長年に渡り交番訪問を続けてきた。「このイベントで、子どもは警察との心の距離を縮められる。今後もずっと続けていきたい」
警察と共同作業
これに先立ち同26日、同園と對馬学園諏訪幼稚園(對馬剛理事長)の園児計60人は高津警察署を訪問。駐車場に用意した約7メートルの竹を前に、同署員ら約20人と七夕の飾り付けを楽しんだ。
願い事を書いた短冊を手にした園児たち。警官に体を持ち上げてもらいながら、短冊を笹に結わえていった。引率の保育士によると、年長組になると多くの子が将来の夢を具体的に描くようになる。「警察官になりたい」「ケーキ屋さんになりたい」。中には「BMWの運転手になりたい」と書いた子もいた。
警察官から交通安全について学んだ後、園児らは練習を重ねた「七夕さま」の歌を合唱。青木署長は「上手な歌を聞かせてくれてありがとう。皆の願いは必ず届くと思います」と子どもたちを激励した。
諏訪幼稚園の對馬理事長は「警察署の方に子どもを見守ってもらえると安心。こういう機会を大切にしていきたい」と語った。
高津警察署は、この七夕飾りを同署玄関に設置。7月7日までは立て掛ける。
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5月3日