神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
高津区版 公開:2013年6月14日 エリアトップへ

多摩川で外来種カメ増加 NPO「捕獲」で警鐘

公開:2013年6月14日

  • LINE
  • hatena
捕獲したミドリガメを前に多摩川の実態を訴える山崎さん
捕獲したミドリガメを前に多摩川の実態を訴える山崎さん

 多摩川で生態系に悪影響を及ぼす外来種のカメが多数見つかり、NPOのメンバーや市民ボランティアが2日から3日にかけて捕獲作業を行った。多摩川の外来種問題について、行政の対策がなかなか進まない中、市民が警鐘を鳴らす形で動き出した。

 「ゴールデンウィーク明けから急に多摩川で目立つようになった」と話すのは捕獲に乗り出したNPO法人「おさかなポストの会」の山崎充哲さん。

 同NPOは市民が飼えなくなった魚やカメを引き取り、新しい飼い主を探す活動に取り組んでいるが、多摩区内にあるいけすが満杯になり、4月中旬にカメの受け入れを中止していた経緯がある。在来種への悪影響を心配し、急きょ協力者を募って捕獲に乗り出したという。

 捕獲用のカゴを仕掛けたのは河口から約26キロ地点の二ヶ領上河原堰付近。3日に捕らえた25匹のほとんどが環境省の要注意外来生物に指定されているミシシッピアカミミガメ、通称ミドリガメだった。中には体長25センチにも達する個体もあった。在来のイシガメは1匹も捕らえることはできなかった。

 山崎さんによると、多摩川の水中ではミドリガメが生態系の頂点という。多摩川全域に生息し、捨てられたペットが定着するだけでなく、繁殖しているとみられる。雑食性で在来種の稚魚を捕食し、在来種の生育に必要な藻や水草を食べ尽くすこともあるという。

 「多くの市民に多摩川の実態を知ってもらい、ペットを捨ててはいけないという認識が広がってほしい。このまま放置せず、川から取り上げなければならない」と訴える山崎さん。また、多摩川が都県境にまたがるため、「行政同士が遠慮しあって何もできていないのが現状。縦割りの隙間をどう埋めるかが課題。生態系の問題について行政がもっと踏み込んでほしい」とも指摘する。

 捕獲したカメは同NPOの事務所で一時預かり、新しい飼い主を探したいとしている。

写真のたなかや

ひと味ちがう写真はプロにお任せ

044-822-3466

<PR>

高津区版のトップニュース最新6

「駅舎」「踏切」改善を

南武線久地駅

「駅舎」「踏切」改善を

有志の署名活動、3年目へ

5月3日

地域の健康支え、20年

元気な高津をつくる会

地域の健康支え、20年

風物詩「つどい」は5月12日

5月3日

溝口神社で「こどもフェス」

4月29日

溝口神社で「こどもフェス」

SDGs関連の試みも

4月26日

飛鳥時代の倉庫復元

橘樹官衙遺跡群

飛鳥時代の倉庫復元

「歴史公園」来月オープン

4月26日

市制100年で1万発に

多摩川花火大会

市制100年で1万発に

今年の開催概要決まる

4月19日

「おいしさの技術」に迫る

県立川崎図書館

「おいしさの技術」に迫る

「食」テーマの企画展、話題に

4月19日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 5月20日0:00更新

  • 4月15日0:00更新

  • 4月8日0:00更新

高津区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

高津区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook