2015年の年頭にあたり、本紙では土方愼也高津区長に新春インタビューを行った。昨年の振り返りや所感、また今年の展望、区政推進方針などについて話を聞いた。
――2014年を振り返っていかがでしたか。
「昨年4月に区長に着任して、あっという間でしたが、非常に濃密な9カ月でした。地域の皆さまと一緒に様々な活動をさせていただき、多くの方が『高津区をより良いまちにしたい』という想いを持って取り組まれている姿を目の当たりにする機会が数多くあり、まちづくりにとって区民の皆様の力がいかに大切かを実感いたしました。
例えば、昨年は高津区の多摩川河川敷において市総合防災訓練が開催され、非常に暑い日でしたが、自主防災組織や消防団の皆様が真剣に訓練に参加される姿を拝見し、非常に心強く感じました。
新たに設置した第5期区民会議では、地域課題の解決のために、大変熱心な議論が進められています」
――高津区の課題など気づきはありましたでしょうか。
「区民の皆様が安心して暮らせるまちづくりに全力を尽くさなければならないと考えています。
昨年10月に発生した台風では、高津区内においても土砂崩れや落石が発生しました。また、区内全域で避難所を開設する状況にもなりました。幸い大きな被害には至りませんでしたが、関係機関と連携した応急対策などに課題があることが分かりました。近年の気候変動を考えますと、震災対策だけでなく風水害対策にも力を入れて取り組んで行く必要があると改めて感じています。
また、今後高津区においても到来する超高齢社会を見据えて、高齢者や障害者など誰もが住み慣れた地域で暮らし続けるための「地域包括ケアシステム」づくりに取り組む必要があります。また一方で子育て世代が多く、保育園の待機児童対策など子育てしやすい環境づくりも必要です。高齢者支援、障害者支援と子育て支援を連携させていくことが、これからの時代には求められています」
――2015年の重点施策として何を挙げますか。
「まず、先ほど課題として挙げた分野についてですが、防災については先ほど申し上げました課題認識に基づき、地域防災力のさらなる向上に向け、高津区自主防災組織や高津区防災ネットワーク会議等と連携し、自助・共助・公助それぞれの取り組みを展開します。また、地域包括ケアシステムについては医療と介護の連携を推進するほか、区内2地域において、高齢者の見守り・支援のモデル事業に取り組みます。また、子育て支援については本市の重点施策である待機児童対策としてきめ細やかな情報提供などの相談・サポートを行うとともに、子育てグループ・サークルへの支援など地域子育て力の向上にも取り組みます。
また環境への取り組みとして『エコシティたかつ』推進事業を進めます。これまでに区内小学校に整備したビオトープのほか、緑ヶ丘霊園など区内の緑地にも目を向け、地球温暖化の進展を見据えた『適応策』の取り組みを進めていきます」
――2015年の抱負、区民へのメッセージを。
「千年にある『橘樹郡衙跡』を含む『橘樹官衙遺跡群』が本年3月に国史跡に指定されることになりましたが、区内は久地円筒分水や大山街道、橘地区の広大な農地など、魅力ある地域資源にも恵まれています。また、高津区はこれまでに触れた分野以外にも文化、健康づくりやスポーツなどさまざまな分野で住民の取り組みが非常に盛んな地域です。地域課題の解決や魅力あるまちづくりを進め、『高津区に住んで良かった』と思っていただけるよう区民の皆さまと一緒に全力で取り組んでいきたいと考えておりますので、ご理解とご協力をよろしくお願いします。本年もどうぞよろしくお願いいたします」
―ありがとうございました。
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