市教育委員会は6月25日、久末小学校(横田不二夫校長)で遺跡発掘調査の見学授業を行った。新体育館建設に伴い発見された「久末伊勢原遺跡」。市教委によると「既存の学校敷地内で遺跡が発見され、見学授業を行うのは珍しい」という。6年生は学校から掘り起こされた古代のロマンに触れた。
久末伊勢原遺跡は、同校の新体育館建設前に行った遺跡の確認調査で昨年発見された。今から約8千年前、縄文時代早期の縄文人が煮炊きをしたとされる炉の跡、縄文土器、動物を獲るための落とし穴がこれまでの調査で確認されている。
児童らは、深さ1メートルほどの落とし穴や炉の跡、縄文土器の縄目模様の付け方実演を見学した。講師を務めた市教委の文化財課の栗田一生さんが「落とし穴があったことから、自然豊かで動物が沢山いた地域だったと推測できます」と解説すると、興味津々に話を聞く様子が見られた。
授業を受けた女子児童は「教科書で習ったものと形も色も違った。ロープの跡がくっきり見え、手にしてみるとザラザラしていた。めったに出来ない経験ができた」と喜んだ。市教委文化財課は「学校敷地内で遺跡が発掘されたケースは10カ所程度。生の教材に触れられる貴重な体験を通じ、地域の歴史に興味を持ってもらえれば」と話した。
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