「高津物語」を書き続けて20年――。今号で944回目の連載を迎えるが、作者・鈴木穆(あつし)さん(79)は「まだまだ。全然書き足りないよ」と、さらなる意欲を見せている。高津の郷土史を研究し続け、積極的に学ぶ姿勢を忘れることはない。「20年間の研究量は半端ではなかった。だけど、学問的な掘り下げがまだ足りていないとも思う」。生きることは学ぶことだと、自己研さんを重ねる。
タウンニュース高津区版創刊時の本紙記者の執筆要望に「書くことは嫌いじゃない」と軽い気持ちで引き受けたという。しかしそこから一度も休載することなく、本紙と共に年輪を刻んできた。毎号切り抜いて保存している読者も増えた。
2年前にがんで入院した時も筆を止めることはなかった。「あの時が一番辛かった」。それでも書き続けることだけを考えていた。「『もっと書け』と神が言っていた。書き続けることで死から生還したと思っている」。大きな使命感と溢れる研究心が鈴木さんを動かしていた。
連載はまもなく1000回を迎える。「毎日一生懸命書いてきたらいつの間に」と感慨深そうに語る。「高津に対して責任があるし、愛情もある。与えられた役割を果たしたい」。高津のために、そして自分のために、今日も筆を執る。
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