東日本大震災から間もなく6年を迎える3月4日、溝口周辺に住むママらで結成する「溝の口防災ガールズ」が、宮前区主催の防災フェアに参加し「ローリングストック料理教室」を開催した。乾物、乾麺など長期保存できる食材を使った料理を紹介し、メンバーが震災で被災した人たちと交流を重ねて感じた災害時の「食」の重要性を伝えている。
溝の口防災ガールズは、久本小PTAのつながりをきっかけに、溝口周辺の「ママ友」を中心に活動している。ローリングストックとは、乾物や缶詰など長期保存できる非常食を定期的に消費、購入を繰り返して備蓄する方法。鮮度が保たれ、災害時も日常生活に近い食事ができる。
当日、ブースのテーブルには梅干し、鰹節、缶詰、醤油、ジャガイモなど、家庭に常備される食材や調味料が並んだ。事前に水に浸すことで茹で時間を大幅に短縮できる「水漬けパスタ」を紹介しながら、缶詰、乾物や常備野菜を組み合わせて簡単に味付けをした。代表の山本詩野さんは「防災食の様な特別なものではなく、いつもの料理を食べることで、災害時のストレスを減らすことができる」と話す。
山本さんは、東日本大震災時、知人がいた石巻に物資支援を行ったことを機に、現地の人と交流している。夫・美賢さんが2年前、同校PTA会長を務め、石巻の知人と連携し同校で被災経験者を招いた防災講話の開催や交流のある親子を誘い団体で石巻へ訪問も行ってきた。
こうした地域の交流や防災意識の高まりがある中、昨年6月、溝口近隣マンション合同の防災イベントで、「自分たちの得意な料理を活かそう」とローリングストック料理教室を開催。「溝の口防災ガールズ」の結成となった。
メンバーの一人、森野佳奈子さんは「学びもあり、料理も好きなので活動は楽しい。活動を通じ、近隣に知り合いが増えてきたことも嬉しい」と話す。山本さんは「被災地を訪れ、現地の方とお話しすると食は『明るさ』を取り戻すきっかけになることを改めて感じる。食が笑顔を生むことを伝えていければ」と話す。
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