郷土史には記録されない、たかつの記憶をたどる まちのこぼれ話 第9話 その4 斉藤 マキ子さん
◆久本へ嫁入り
三日三晩の結婚式
高等学校を卒業して、本当はお勤めをしたかったんですけど、農家なもんですから父がどうしても勤めに出さなかったんです。一番年上で、下には弟妹が大勢いましたでしょ。とうとう一度も勤めずに嫁に行きました。
昭和29年に久本に嫁に来た時には、家で三日三晩結婚式でした。お客さんが見に来るんです。どこどこのお嫁さんが来たといって、近所の方々がやってきて、持ってきた荷物や着物とかを皆に見せるんですよ。
無我夢中で2人の子どもを育てながら働きました。お米のほかに、お野菜、お茶も栽培して炒っていました。お茶は焙炉を土間に据え付けて、下に炭を入れて手揉みして製茶していたんです。
今のこの家は50年経ちますが、私がここにお嫁に来たときには、昔ながらの草葺の屋根。それにトタンをかぶせていました。藁葺きなので家の中は火気厳禁、お風呂は外にありました。今ある井戸の隣にあったんです。
昔の家は今のようにきちっとしていないでしょ、屋根には藁を上げたりして。だから蛇が上がって来ちゃうの。古い家を壊したときにはアオダイショウの大きいのが2匹いましたよ。今もこの床下にいると思いますよ。きっとこの家を守っているんでしょうね。
お嫁に来た頃は、この辺りにもホタルが飛んでいました。
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