神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
高津区版 公開:2020年3月13日 エリアトップへ

溝ノ口劇場 「地元文化を守りたい」 存亡危機、安全確保に全力

社会

公開:2020年3月13日

  • X
  • LINE
  • hatena
イベント前日、客席の除菌作業は深夜にまで及んだ
イベント前日、客席の除菌作業は深夜にまで及んだ

 地元のカルチャー創造拠点として、様々な話題を提供する「溝ノ口劇場」(重岡俊之オーナー)が苦境に喘いでいる。全国的に猛威を揮う新型コロナウイルスの影響次第では施設自体の運営も危ういといった状況下、観客の安全確保など懸命な努力を続けている。

客席をアルコール除菌

 3月9日夜、同劇場で行われていたのは「グランドピアノの搬入作業」。翌日に控えたクラシックコンサートの開催を前に、専門スタッフによる調律と並行して、会場設営を行う劇場スタッフの手にはアルコール除菌スプレーが。客席椅子の座面や背もたれ、脚部を一つずつ丁寧に拭く姿には、観客をウイルス感染から守ろうとする強い意志が感じ取れた。

 また催し当日も、体調不良の人には参加しないよう呼びかけると共に来場者にはマスクを配布。咳エチケットの徹底を図り、アルコールによる手指の消毒も全員に施し、スタッフ全員もマスク着用という”厳戒態勢”。

 劇場支配人の菅野真楠さんは「昨今の社会情勢を鑑み、劇場内の清掃・消毒・換気はもちろん、客席同士の間隔を広くする等、出来る限りの準備をしています」と話す。

「出来得る最良の方策を」

 大阪のライブハウスで新型コロナの集団感染が報じられて以来、同劇場にもイベント実施の可否を問う声が多く寄せられるなど厳しい運営を強いられているという。

 だが大手映画館は営業時間短縮等はあるものの上映中止に至っていない(10日現在)のも事実。

 重岡オーナーは「当劇場のような中・小規模の”ハコ”の中には(相次ぐキャンセルで)全国的にも閉鎖の危機に瀕しているところも多い」と説明。その上で「衛生面で来場者の安全を最優先に考え、出来る最良の方策を講じていければ」と現状下での方針を語る。同所では今月、市内出身俳優の一人芝居も予定通り実施される予定=今号・中面に関連記事=。「地元の文化」を守るべく、感染症リスクとの懸命な攻防を続けている。

入場前に手指の消毒も全員に徹底している
入場前に手指の消毒も全員に徹底している

高津区版のトップニュース最新6

溝口神社で「こどもフェス」

4月29日

溝口神社で「こどもフェス」

SDGs関連の試みも

4月26日

飛鳥時代の倉庫復元

橘樹官衙遺跡群

飛鳥時代の倉庫復元

「歴史公園」来月オープン

4月26日

市制100年で1万発に

多摩川花火大会

市制100年で1万発に

今年の開催概要決まる

4月19日

「おいしさの技術」に迫る

県立川崎図書館

「おいしさの技術」に迫る

「食」テーマの企画展、話題に

4月19日

「川崎の町名」改訂版発行

日本地名研究所

「川崎の町名」改訂版発行

新たな「由来」などを反映

4月12日

「しあわせ職場賞」に喜び

久地「日本理化学工業」

「しあわせ職場賞」に喜び

障害者の働き甲斐、支援

4月12日

あっとほーむデスク

  • 5月20日0:00更新

  • 4月15日0:00更新

  • 4月8日0:00更新

高津区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

高津区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook