2020年度の川崎市文化賞の受賞者が先頃発表され、高津区から宮田進さん(80)、伊藤多喜雄さん(69)が選ばれた。また、今後の活躍が期待されるアゼリア輝賞に、区内出身の棋士、本田奎(23)さんが受賞している。
不登校児童を支援
教育分野で受賞した宮田進さんは、市立小学校長や教育委員長などを歴任。退職後、不登校児童生徒を支援する認定NPO法人教育活動総合サポートセンターを2004年に設立した。現在は顧問を務めている。
教員時代、不登校児童を現場の教員だけで支援していく難しさを感じたという宮田さん。退職した教員や教員を目指す学生を募り、児童、生徒の学習支援や保護者相談会などを行い、子どもたちの居場所づくりに取り組んできた。
宮田さんは今回の受賞について「活動がある程度評価してもらえたと受け止め安心した。退職しても学校のために頑張ろうと思うOBは多い。素晴らしい人材を活用し、子どもたちの教育環境が充実すれば」と話した。
民謡で川崎盛り上げ
芸術分野で受賞した伊藤多喜雄さんは日本を代表する民謡歌手として活躍する。従来の民謡にとらわれない独自の表現でNHK紅白歌合戦や、民謡歌手としては初となるフジロックに出場。
市内では15年から川崎市市民文化大使に就任、高津市民館で毎年コンサートを開催するなど、活動している。伊藤さんは今回の受賞に対し、「応援して下さった皆様のおかげ。民謡の素晴らしさを少しでも伝えたいと思い、『古いからこそ新しい』川崎の文化の発展、継承に精進していきたい」と話した。
将棋界注目の新鋭
アゼリア賞を受賞した棋士、本田奎さんは、子母口小学校、東橘中学校の卒業生。18年にプロとして認められる四段に昇段。昨年、初参戦した第45期棋王戦で挑戦権を獲得した。デビューから1年4カ月で挑戦権獲得は「史上2番目の速さ」。将棋界注目の新鋭だ。
本田さんは「まだまだ未熟ですが、これからも精進していきたい。高津区民として盛り上げて行ければと思うので、応援よろしくお願いします」とコメントした。
川崎市の文化の向上と発展を目的とした市文化賞は、今年度で49回目。同賞のほか、社会功労賞、スポーツ賞がある。
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