昨秋発生した台風の影響で破損した、大山街道踏切近く、片町交差点の「庚申塔(こうしんとう)」の祠(ほこら)の修繕が3月8日に完了した。修繕を取り計らったのは、庚申塔が建つ土地を所有する内田壽一さん(64)。「街の風景として住民に認識されている。お世話しようと思った」と話す。
庚申塔とは、庚申信仰に基づく石塔のことで、信仰は庚申の日に徹夜して健康長寿を願う。片町の庚申塔は大山街道の道標をかねているとされ、「東江戸」「西大山」、「文化3年」(1806年)と刻まれている。
内田さんによると、毎年12月29日朝9時、庚申塔に鈴を下げ参拝する慣わしが現在も続いている。由緒は不明とし「先代も先々代も行っていた。車や人の往来が多いので、1年の平穏無事の感謝に」と内田さんは話す。
庚申塔の向かいで洋菓子店を営む持田和男さん(76)も参拝するひとり。持田さんは「親が毎朝手を合わせていた。通行人がお供えや拝む様子も見かけるので、自然と手を合わせる場所になっているのかな」と話した。
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