市立小・中・高 暴力行為 前年比2・9%増 945件 今年度から新たな改善策も
文部科学省の発表では、平成21年度の全国小・中・高等学校における児童・生徒の暴力行為は合計6万件を超え、小・中学校では50830件で過去最高だった。川崎市教育委員会によると市立小・中・高での暴力行為は945件。小学校では92件(前年比62件減)と減少したが、中学校が832件(同82件増)、高等学校が21件(同7件増)。
小・中・高合計で対教師が176件、生徒間458件、(校外の)対人27件、器物破壊284件だった。
平成17年度から20年度までは460件・567件・517件・918件で推移。20年度に大幅に増加したのは「実態をより詳細に把握するため20年度からは軽微なものまで報告を受けている」(市教委担当者)から。
市教委では暴力行為が発生する原因の一つに人間関係の希薄化を挙げている。数年前までみられたグループ間での抗争は今では影を潜め、日々のストレス等から特定の児童・生徒が繰り返し暴力行為に及ぶケースが目立つという。
現状に歯止めをかけようと市教委が今年度から導入したのが、年間6時間(高校は学校毎に設定)のコミュニケーション能力を高めるためのプログラム。人との関わりを考えたり、自分を見つめる時間では効果測定を実施しながら社会性等を養う。また、主に小・中学校の連携により9年間というスパンで児童・生徒を見守る体制づくりも進めている。例えば、ある児童の課題や成長点等を中学校に引き継ぎ、理解度を深めた上で生徒を迎える試みだ。
担当者は「子ども達だって苦しんでいる。(各取組みが)その子ども達を救うきっかけになれば」と話す。
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4月26日
4月19日