安藤家長屋門(小杉陣屋町1の13の3)が11月27日、川崎市重要歴史記念物に指定された。個人所有の建造物としては市内では初めて。
安藤家は江戸時代に橘樹郡小杉村の割元名主(地方行政にあたった村役人の最上位の者)として、代官の指揮下で近隣の村々の名主を統括していた。建築されたのは19世紀中期〜後期頃ごろと推定されている。
昨年11月に3000人を超える署名とともに「市文化財指定のお願い」が市に提出され、要望を受けた市が調査を実施。建築当時の部材をよく留め、幕末ごろの割元名主の屋敷にふさわしい堂々とした長屋門であることから指定に至った。中原街道沿いに残された歴史的景観としても重要とされている。
12月1日には内部が特別公開され、5時間で161人が来場。都内や平塚から訪れた人もいた。来場者は市文化財課職員による解説を聞き、その歴史的意義に関心していた様子だった。区内在住の海老原博さんは「子どもに昔からの建物を見せたかった。テレビでしか見たことないものなので、興味深かった」と話した。
20代目当主の安藤均さんは「市の文化財に指定されたのは名誉なこと。署名してくれた人たちのおかげ。関心のある方も多かったので、維持していきたい」と語った。※通常は内部公開されていない。
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