追悼の思いを込めて―。アフガニスタンで今月4日に銃撃され亡くなった、医師の中村哲さん(ペシャワール会現地代表)が川崎市総合福祉センター(エポックなかはら)で講演したのは9月9日のことだ。
川崎市国際交流協会とかわさき国際交流民間団体協議会が、地域で活動する民間ボランティアに中村医師の活動について知ってほしいと、本人が日本に帰国していたタイミングで出演を依頼。当日は700人以上が会場に訪れた。しかし、前日関東に上陸した台風15号の影響で、200人程が来場できなかったという。
そこで、かわさき国際交流民間団体協議会会長の山本忠利さんは、講演を聞けなかった人たちのために講演内容を記録した冊子を作成。中村医師にも原稿確認を依頼し、可能な範囲で配布した。訃報を聞いたのは、その後すぐのことだった。「おそらく中村さんが校正した最後の原稿だったのでは」と山本さん。
「誠実な人柄だった」
山本さんは「忙しいなか、快く原稿チェックに応じてくれた中村医師。誠実な人柄で究極のボランティア精神を学んだ。僕にできることは、中村さんが残してくれた言葉を伝えることぐらい。応援していた人に読んでもらえたら」と語った。
中原区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|