川崎で生まれた新種のとうがらし「香辛子(こうがらし)」のエキスを抽出し、スペイン産のオリーブオイルに配合して開発されたオイル「香力」がこのほど商品化された。市内で飲食店などを手掛ける企業3社で、この香力を活用した料理を提供する。
区内のホテル精養軒(萩原ひとみ社長)では、「春野菜の香辛子ペペロンチーノ(1000円税別)」と「5種木ノ子の香辛子マリネサラダ(600円税別)」の2つの季節限定メニューを考案し、4月6日(月)から5月17日(日)まで提供。萩原社長は「ハーブ系でフルーティな香りをいかし、シンプルな味わいにした。春野菜の旬の素材との相性は抜群」と話す。同ホテルが運営するKCCIトップラウンジ(川崎区駅前本町11の2・12階)でも、平日昼のみ「鶏胸肉の低温調理香辛子風味(1200円税込)」を用意する。
「香りに惹かれ」開発
この「香力」を開発したのは、相模原市の合同会社わざあり(石井正一代表)。昨年8月、川崎市が企業を対象に開催した説明会に参加し、試供された香辛子でオイルを抽出したところ、「意外といい香りで驚いた」と商品化に乗り出した。香辛子を開発した味の素(株)の研究所(川崎区)やJAセレサ川崎の生産農家などと協議や試作を重ね、今年1月に完成。石井代表は「香辛子は水分が多いため分離しやすく商品化に苦戦したが、良い商品が出来上がった」と胸を張る。基礎代謝を向上させる働きをもつカプシエイト、抗酸化作用などのカロテノイドなど、香辛子に含まれる健康成分もこのオイルの特徴という。
「香力」を使った料理は、美遊JAPAN(川崎区)、(株)アポルテフードファクトリー(高津区)でも提供される。
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