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コロナ禍でニーズ拡大 「いのちの電話」の現状とは 川崎センター 有田事務局長に聞く

社会

掲載号:2020年10月16日号

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電話相談に応じる有田さん
電話相談に応じる有田さん

 新型コロナウイルスの影響により自殺予防の電話相談「いのちの電話」のニーズが高まっている。しかし、相談員の減少などでかかってきた電話を取れないケースもある。深刻に悩む人の声に耳を傾ける相談現場の状況を、川崎いのちの電話(【電話】044・733・4343)の事務局長・有田茂さんに聞いた。

 ――コロナ禍で相談件数や内容に変化はありましたか。

 「コロナ以前から電話がつながりにくい状況に変わりはありません。2019年の相談電話件数は1万3656件、1日あたり37件でした。今年は『リストラされて困っている』『給料が減った』などの経済的不安や、『テレワークや休校で夫や子どもが四六時中いて休まらない』などの心理的不安を口にする人が増えた印象です」

 ――緊急事態宣言下の相談はどう対応されたのですか。

 「まさに苦渋の決断。相談員の安全面に配慮し、相談窓口は4月7日から5月6日まで休止を余儀なくされました」 

 ――全国の自殺者数が、8月には1849人と前年同月比で約15%増となりました。

 「新型コロナの影響は遅れてやってくると言われているので、今後の増加を懸念しています。一人でも多くの相談者とつながることが必要だと思います」

 ――設立のきっかけも自殺者の増加という時代背景がありましたか。

 「川崎は1980年代に中高年層の自殺率が高く、86年に全国で27番目となる『川崎いのちの電話』を設立しました。研修を受けたボランティア約150人が、24時間・365日体制で悩みや不安を抱える人に寄り添う活動を続けています」

 ――運営面での課題はありますか。

 「相談員を増やすことで電話がつながりにくい状況を改善していきたいです。年間の運営資金はチャリティー事業などで自前の確保に努めていますが、市の補助金や企業・団体・個人からの寄付金が大きな資金源であり、感謝に堪えません」

 ――最後に悩みを抱える人にメッセージを。

 「一人で悩まず、まずは誰かに相談して下さい。我々がその一翼を担っていきたいです」

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