―ラップ調の音楽に合わせてアクロバティックに踊るブレイキン(ブレイクダンス)が2024年のパリ五輪の追加競技種目に選ばれました。
石川 決定の瞬間は、自宅でユーチューブのライブ配信で見ていました。2018年にブエノスアイレスユース五輪に採用され、終了後に「オリンピックに採用されたらやばい(最高だ)よね」と仲間たちと話したことを思い出します。それからすぐにパリ五輪の競技として推薦され、2019年に内定。2018年の活動があったからこそ選ばれたのだと思います。
―川崎で記者会見を行いました。
石川 約50のメディアが来ました。壇上から見た光景は今まで見たことのない人の数。川崎は、日頃練習する場所。僕らにとってはホームなので安心感がありました。会見は平日の昼間でした。普通に話すだけだとつまらないのでダンサーによるショーケースでブレイキンらしさを見せようと決めていました。
―川崎市はブレイキンをはじめ若者文化の発信に力を注いだまちづくりを進め、練習場となる公園も整備されようとしています。
石川 市内では今、武蔵溝ノ口、川崎ルフロン前、武蔵中原、新百合ヶ丘がブレイキンの稽古場として盛んに行われています。ここに行くと誰かしら練習する仲間がいるのです。「行ったら誰かがいる」というのがポイントで今後、整備される公園もそうしたコミュニティーをどうつくっていくかが重要になってきます。
―ブレイキン観戦を楽しむ方法は
石川 ブレイキンはおおよそ1分くらいでパフォーマンスを発揮して競い合います。格闘技と同じような感覚で見ていただくといいかもしれません。そして柔らかい体を持ち味に動きを繰り出す人もいたり、スピード感で圧倒する人もいる、ダイナミックさを武器にする人やパズルを当てはめるような細かな動きを得意とする人もいます。特徴を頭に入れてみると面白くなります。これから知名度が上がるにつれ、スターも誕生します。今、注目されているのがShigekix(シゲキックス)こと半井重幸さんです。大阪出身ですが、今は市内に住んでいますので、ぜひ注目していただきたい。
―今年の抱負は
石川 パリ五輪の正式種目に採用され嬉しい反面、実は危機感も抱いています。今はコロナ禍でもあり「これからの体制をどうしていくのか」をSNSを使って情報交換していますが、顔を突き合わせてないといけない場面に直面します。僕たちは密になってなんぼの世界なんです。コロナが収束したら、世界中の友達と会いたいですね。
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