中原消防団(三上能樹団長)は4月24日と25日、解体前の旧川崎市総合自治会館で災害を想定した訓練を行った。新型コロナの影響で、団全体での訓練は約1年ぶり。入団5年未満の新人団員を中心に、約40人が訓練に臨んだ。
コロナ対策として2日に分け、各日3つのグループごとに実施。平地で行う通常の訓練ではできない、建物の高さを生かした実践的な訓練を行った。上階への放水用ホースの運搬では、約8キログラムを二人で抱えて階段を駆け上がった。また、階段が使えない場合も想定し、ロープで吊り上げる訓練も。火災現場では建物崩壊の危険性もあることから、指導にあたった中原消防署職員から「視野を広く保ち、声を掛け合って密に連携を取るように」との助言が送られた。
約30キロの人形を用いて傷病者の搬送訓練も実施。緊急性や傷病者の体重などさまざまな状況に合わせ、適切な搬送体位を確認した。体験した団員らからは「小柄な女性や子どもを想定しているとは思えないほど重い」「すぐに体力を奪われそう。協力して救助する必要性を感じた」との声が上がった。
昨年はコロナ下で訓練を中断。入団1年目で、訓練初参加の渦尻美桜さん(19)は「想像より重労働だった。実際の災害現場ではもっと迅速な動きが求められると思うので、今後も訓練を重ねたい」と意欲を見せた。
三上団長は「新人団員の積極的に学ぼうという姿勢が見られて頼もしかった」と話した。
旧庁舎横で「懐かしい」
中原署は約10年前まで同館横にあり、伊藤健一副署長によると周辺は同署職員のランニングコースだった。伊藤副署長は「昔から所属する団員の方々と懐かしんだ。この場所で再集合でき、感慨深い」と話した。
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