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「冬の競技」で定着 「川崎をハンドボールの街に」 受け継がれる情熱と絆

スポーツ

掲載号:2021年8月20日号

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寄贈されたゴールと、ハンドボールを楽しむ児童ら=提供
寄贈されたゴールと、ハンドボールを楽しむ児童ら=提供

 中学総体やインターハイなどで全国屈指の強さを誇る、西中原中学校と法政大学第二高校のハンドボール部。強豪校に成長した背景には、30年以上にわたり地域で受け継がれてきた競技にかける情熱と絆がある。

 きっかけは今から約35年前、西中原中ハンドボール部顧問に就いた長村信幸さん(現在74歳)が始めた取り組みだった。当時、知名度がなく部員も少なかったハンドボールを、地元の少年野球チームに冬場の練習として取り入れてもらうよう依頼。「投げる動作が一緒で野球にも生かせる」と好評を得て、徐々に地域に広まっていったという。今も大戸地区の子ども会では、野球やドッジボールに親しむ子も「冬はハンドボール」が定着しているという。

 しかし、子ども会の多くが安全面に配慮し、男子のドッジボールは低学年までに制限。その受け皿として、長村さんと教え子の光武(みつたけ)勉さん(41)=人物風土記で紹介=が2年前、「川崎ハンドボールアカデミー」を立ち上げた。地元の小学生約40人が週末、新城小などで汗を流す。キャプテンで県選抜メンバーに選ばれた四方健人さん(新城小6年)は「ハンドボールをしている友達は周りに多い。西中原中に入って全国優勝したい」と目標を掲げる。監督やコーチ陣だけでなく、長村さんの教え子だった保護者らも活動を支え、伝統を受け継いでいる。

 光武さんは全国各地でもハンドボールの普及に尽力。東日本大震災の津波で自宅を失ったハンドボール少年らにエールを送ろうと、元日本代表の宮崎大輔選手や俳優の西村和彦さんらを招き2012年から横浜や東北などでイベントを開催してきた。また、京都で白血病と闘う男子高生のため、入院する病院に赴き同級生らと励ます企画にも取り組んだ。

 そんな光武さんも「中原区ほどハンドボールが定着している地域は全国でも珍しい」と目を細める。昨年、全国大会への切符を手にしながら新型コロナで中止となった西中原中生のための引退試合の開催や、新城小に専用ゴール寄贈のための費用を募ると、地元からも多くの寄付が集まった。「ハンドボール経験者や理解者が多くてありがたい。地元から裾野を広げ、川崎をハンドボールの街にできたら」と光武さん。一方で、課題は室内練習場の確保。「大型施設は、土日はプロや大人が利用し子ども達に回ってこない。いずれ専用のアリーナを与えてあげたい」と希望を抱く。

 長村さんも、自宅がある横浜市金沢区から宮内中学校へ、今も週5日部活指導に訪れる。「お世話になった方への恩返しでね。教え子が指導者となり、子ども達が競技を楽しんでくれたらこれ以上うれしいことはない」
 

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