「おはよう」「いってらっしゃい」――。中原小正門近くの二ヶ領用水にかかる白田橋付近で、登校する児童らに元気に声をかけているのは見守り隊リーダーの島田武治さん(54)。登校前の7時30分から約1時間、学校がある日はほぼ毎日路上に立つ。「白田橋は五差路で、車や自転車が行き交う危険な場所。事故があってからでは遅い」と目を配る。
島田さんが見守り活動を始めたのは、娘が小1だった16年前。当時全国で事件や事故が相次ぎ、中原小でも保護者に協力を要請。「力になりたい」と申し込んだ。初めはあいさつしても返答がなかったというが、「気にせず笑顔で続けよう」と決心。その気持ちが伝わってか、徐々に会話も生まれるように。娘が卒業を迎え、この活動も終わり――そう意向を伝えると、学校からは「お父さんは卒業しないで」の一言。娘にも背中を押され、今も見守り続ける。
「当時ランドセルを背負っていた子が、今では赤ちゃんを抱っこしている」と目を細める島田さん。橋周辺を走るトラックや自動車、自転車も気遣い徐行してくれるなど、地域の連携も実感しているという。島田さんと同じ見守り隊の主要メンバーは10人ほど。今日も児童の登校を、元気に温かく見守っている。
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