行政相談委員として総務大臣表彰を受賞した 田中 勝子さん 下小田中在住 77歳
地域に耳を傾け12年
○…行政への苦情や意見を受け付けるボランティア「行政相談委員」を務め12年。長年の功績が認められ、総務大臣表彰を受賞した。「賞を頂けるとは考えてもいなかった。でも素直にうれしい」と謙虚に感謝の言葉を口にする。毎月、区役所に開設する相談窓口に加え、小学校での出前教室も行い、子どもの意見一つひとつに対し現地調査も行うなど精力的に活動してきた。
○…やってみないかと知り合いに勧められことがきっかけ。最初は何も分からず不安ばかりだったが、「地域と行政をつなぐだけと先輩からの助言で気が楽になった」。道路の危険な突起を指摘したり、狭い歩道に色を付け安全対策を図ったりと、解決につなげた相談は数多い。中でも印象に残っているのは、地域の祭り前日、町会長から「会場が雨でぬかるんで何とかしたい」という相談。行政に伝えると、すぐに乾いた土を入れるなど対応してくれた。「役に立った」と充実感が湧き上がった。
○…山梨県で生まれ、10歳の頃に川崎へ移り住んだ。8人きょうだいの7番目で、姉御肌なところがあり周りから慕われる性格。転機となったのは40代で統計調査員を引き受けたこと。見ず知らずの家庭を訪問し調査の説明を行い協力を依頼する。「どうすれば協力してもらえるのか言葉遣いや接し方を試行錯誤しながら勉強になった。自分の成長につながったという実感がある」
○…長年続けている登山は、富士山の頂上に10回以上立つほど。今は足の調子が悪く高い山に登ることは無いが、「人の喜ぶことがしたい」とチャレンジ精神は旺盛のままだ。「自分のためよりも誰かのためにという思い。行政相談員もその一つ。もっと知ってもらえるよう頑張りたい」
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4月18日
4月11日