絵を編む独自のアートで、11月に作品展と体験会を開く 中山 美代子さん 宮内在住 49歳
独創性生み、心に届け
○…切った2枚の絵を工芸品のように編むことで生まれる1枚の作品。大学生時代、卒業旅行で訪れたヨーロッパの美術館で目にした展示品に魅了されて、「ウェブワーク」と名付けた独自のアートを生み出した。「ウェブにはくもの巣の意味がある。デジタル的な印象を持たれますが、まったく逆のアナログ的なアートなんです。編み終えるまで全容が見えない不思議さが魅力かな」と笑みを浮かべる。
○…小6の息子と小4の娘が徐々に親の手から離れ、昨秋から本格的に創作活動を再開。作品をもっと多くの人に知ってほしいと、小さな子でも簡単に作れる体験キットも用意した。作品づくりに絵のうまさは関係ない。各自の個性を認め「失敗しても失敗じゃないと教えたい」。
○…静岡県浜松市生まれ。絵が趣味だった父の影響で自然と絵を描き始めた。美大への進学には初めは反対されたが、最後は「自分にも責任があるかも」と父が折れた。今では故郷で開く個展に必ず足を運んでくれる良き理解者に。平日は都内に通勤し、コンピュータを使ってニットを編む機器の製造企業の仕事に携わる。パソコンを使い、服飾メーカーのデザイナーたちに使い方を教える立場だ。「作家活動と違い、仕事ではデジタルの世界にどっぷり漬かっている感じですね」
○…今年に入り、学童保育の場や子ども文化センターで児童らにウェブワークを使った学びを提供している。1月には学習支援で宮内小学校の寺子屋事業にも参加。「絵を描いてから編み込むという工作的な要素もあるから、子どもたちも最後まで夢中になって楽しんでいますね」。絵を重ねて完成させるという特徴を生かし、アートで人と人をつなげる活動もしていきたいと思いを描く。
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12月8日