寄稿 川崎市戦没者追悼式典について 川崎市議会議員 松原しげふみ
大戦終結から67年目の夏を迎えました。祖国に殉じ、戦火の犠牲となられた300万同胞の御霊に鎮魂の祈りを捧げます。特に今年の夏は例年にない猛暑が続き8月15日もうだるような暑さでありました。私は今年も靖国神社に参拝し、戦争と平和について考え、日本の歴史を振り返る一日としました。川崎市では、戦争によって犠牲となられた戦没者、戦災死者の御霊を慰め、追悼することを目的とし、川崎市遺族連合会を中心としたご遺族の皆様の参加をいただき「川崎市戦没者追悼式」が行われております。今年は10月10日(水)にエポック中原に於いて実施されることになっています。しかしながら遺族会の皆様も高齢化が進み、追悼式への参加も年々減少しつつあります。恒久平和の理念を長く後世に引き継いでいくという観点からもご遺族に限らず、児童生徒をはじめ広く市民の方々にも参加いただくことを検討すべきではないかと思います。
この件に関し、以前教育委員会に質問したところ、「1年間を通した教育課程上において国語科の学習では戦争を題材とした物語の学習で平和を希求する心を育て、平和で差別や争いのない社会を創造することの大切さを指導し、社会科では小学6年生や中学の歴史単元において第2次世界大戦から戦後復興の歴史的事実を学習し、国際協調と国際平和についての実現に努めることの大切さに気づくよう指導」しており、戦没者追悼式への参加については、式の参列者が主に遺族を対象としており、児童生徒の代表が式典へ参加することは考えていないとのことでありました。また以前に私が広島市と長崎市に問い合わせたところ、明文化はされてはいませんが、小中学生の式典への出席、献花等については「次世代を担う世代に出席していただくことは大切であり受け継ぐことは重要である」とのことでありました。広島市での追悼式典の式次第では、献花を市長・議長・遺族代表・子供代表となっており、黙祷、平和の鐘の打鐘は遺族代表・子供代表各1名で、平和への誓いは子供代表2名が行うとのことでした。長崎市でもほぼ同様でありました。原子爆弾が投下された広島と長崎とは状況が違うとのご意見もあろうかと思いますが、亡くなられた人々の御霊に哀悼の誠を捧げ世界が平和で希望に満ちたものになるよう固く誓うことに変わりはありません。この夏の熱さは英霊の悲しみの暑さなのか怒りの暑さなのか、本市での追悼式典のあり方が問われています。
松原しげふみ事務所
中原区新城5-2-3
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5月3日
4月26日