シニア海外ボランティアとしてソロモン諸島に赴任する 三上 雅寛さん 福田在住 62歳
共に喜びあうために
○…昨年3月に定年退職したことを機に、独立行政法人国際協力機構(JICA)の「シニア海外ボランティア」に応募。仕事で空調機器や冷凍機を扱ってきた経験を活かし、ソロモン諸島の国立薬剤管理センターへの赴任が決まった。2年間の任期で、ワクチンを保存する冷蔵機器の修理や維持管理などを担う。同センターへ日本人ボランティアが派遣されるのは初めてのこと。「現地の人の声に耳を傾け、後任者にとっての礎になれる仕事をしてきたい」と意気込む。
○…大学までを広島で過ごし、就職を機に上京した。趣味も持たず、まさに「仕事一筋」で歩んできたが、会社の後輩が青年海外協力隊として中米などに赴く姿を見てボランティアに興味を持った。「自分の持つ技術を役立たせ、誰かの喜ぶ顔を見られること」。それがいつしか夢に変わった。奥様と2人の息子もその夢を応援。今回の赴任には奥様も同行するという。「勇気ある決断をしてくれて本当にありがたい。何よりも日本語で会話が出来るのが嬉しいですね」
○…赴任が決まった後に約2カ月の研修を受け、語学やJICAの活動、赴任先の情報などを「頭に叩き込んだ」。「定年を過ぎて、こんなに勉強することになるとは」と苦笑い。特に英語は昔から苦手。今もなお、習得に向け奮闘中だ。現地の人と同じ暮らしをすることが基本方針のため、住む場所も自分たちで探す。ただ、生活への不安はない。「身振り手振りを交えれば何とかなるもの。今は早くふれあいたい」と笑う。
○…3年程前からは健康を意識してジョギングをスタート。食事を抑えながら毎日走り、10kgの減量にも成功した。唯一の不安は、自分が役に立てるのかという一点のみだ。「2年間が長いのか短いのかは分かりません。ただ、教えに行くのではなく、一緒に考え、共に世界を広げていきたい」。大きな夢を抱き、1月14日に日本を出発する。
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