「ねっとわ〜く福田北協議体」の会長を務める 柴田 保さん 市内柳橋在住 82歳
「助け合い」の種を蒔き続け
○…「協議体の核となる人たちを見てください。やはり高齢者が多いですよ」。桜ヶ丘駅前に念願の拠点「ここさぽ」がオープン。関係者を集め賑やかに行われたセレモニーでは、会長として周囲に穏やかな笑顔を振りまきながらも、担い手の高齢化という現実を重く受け止めていた。「ここがスタート。後の世代のことも考え、しっかりと基盤を作らないといけない」と口を結ぶ。
○…高齢者も障害者も多く暮らす福田北地域は「福祉について理解があり、助け合いの精神も根づく地域」と評する。ただ、様々な団体からなる協議体であるため、足並みを揃えるのが肝心。設立にあたっては各所に出向いて説明を繰り返した。「書面などではなく、やはり直接話にいくのが一番」。協議体では、施設を回るスタンプラリーなど独自企画も進めていく。
○…自治会長でもあり、福祉のプロでもある。今から46年前に障害をもって生まれた次男について、児童相談所から障害児童の相談施設を紹介されて行くと今にも潰れそうな状況だった。「ならば作ってしまおう」と自分の田んぼに施設を設立し移転。これが現在県内で約140の事業所を展開する社会福祉法人県央福祉会の設立につながる。東芝の設計士として働きながら運営し、56歳で定年退職後は、75歳まで先頭に立って法人の発展のために奔走。「色々な所に『何かあれば相談を』と声をかけていたら、輪が広がり事業所も増えていった。自分にできる範囲で助け、支え合う考え方は協議体でも同じ」と話す。
○…「やりきった」と思い一線は退いたが、現在も地域の様々な要職を兼任する。「色々なことを両立するには努力が必要。夢を持ち続けて、諦めずにコツコツと努力をすれば叶います」。その目の輝きには説得力があった。
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