2012年の玉縄城築城500周年を前に、玉縄地区で歴史を学ぶグループ「玉縄歴史の会」(山田三郎会長)が周辺の史跡や寺社をまとめた地図を完成させた。「知る人ぞ知る」スポットが数多く紹介されている。制作に4年をかけ5千部を発行、鎌倉市内の小中学校にも50部ずつを寄付した。「子どもたちが、郷土の歴史に興味を持つきっかけとなれば」と同会。
玉縄地区に光を
玉縄城は1512年に北条早雲が築城したとされる山城で、三浦半島の抑えの要衝だったという。北条氏が治め、堅城として知られたが、豊臣秀吉の小田原征伐の際、徳川家康の攻撃により降伏。現在、城は残っていないが周辺には、ゆかりの「城廻」「玉縄」「植木」などの地名や石碑、石塔も数多く見ることができる。
「歴史の会」は、1998年に発足。会員は約80人で、歴史散歩や学習会といった活動を行っている。
「大仏や鶴岡八幡宮などは有名だが、地元に住んでいる人でも玉縄城について詳しい人は少なく、周辺史跡をわかりやすくまとめた資料も無かった」ことから、70から80歳代の会員12人が、2007年に地図の制作に取りかかった。地図には、周辺の史跡など94カ所が写真付きで紹介されている。解説は主に、同会の副会長で城廻在住の関根肇さんが郷土史や伝承をもとに執筆。「玉縄番匠跡」は北条氏康が、荒廃した鎌倉を修復するため職人を集め、その番匠とした場所。鶴岡八幡宮の修復工事を行ったという。また「七曲坂」は、玉縄城の東南にある幾重にも曲がった急な坂道。上りきったところに、大手門があったとされる。
地図内に番号は105まであるが、いくつかの欠番があるのは「今後も改訂版などで、新たな史跡を紹介する可能性があるため」と同会。地図は携帯にも便利なようA2版の5つ折。希望者には、1部200円で配布する。
地図に関する詳細は【電話】0467(46)3343関根さん。
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