鎌倉市が「開削」による整備を決めたJR北鎌倉駅そばのトンネルをめぐって、保存を訴える市民団体「北鎌倉緑の洞門を守る会」(北鎌倉史跡研究会)と松尾崇市長との話し合いが8月31日、市役所で行われた。
この日は同会の会員ら40人以上が出席。松尾市長から開削を決めた経緯や理由について説明が行われた後、質疑応答に移った。
まず同会は、市がトンネルの安全性の評価と整備方法の提案を委託していた第三者機関からの最終報告を待つことなく、方針を決定した理由について質問し、報告から2日後に決裁したことについて「拙速では」と指摘した。それに対し松尾市長は「中間報告と最終報告の検証内容は変わるものではなく、通行止めが続き早期に判断する必要があると考えた」とした。
また町内会長らで組織する「安全対策協議会」が必ずしも住民の意見を反映していないとし、徹底した情報提供と検証結果をもとにした住民との話し合いを求めた声に対しては「協議会の意見のみを反映したわけではなく、安全性と景観の両立を真摯に追求してきた」と回答。「決定を受け入れられないという皆さんの気持ちは受け止める」としながら「どこかの時点で判断しなくてはならない。(開削という)方針を決定したので、再検討する予定はない」とした。
話し合いの後、同会は松尾市長に、決裁の留保を求める要望書を手渡した。今後は議会への署名提出などを予定しているという。
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