市内腰越地区に広がる広町緑地で発見されたチョウが、長野県から飛来したことが確認され、話題となっている。
このチョウはアサギマダラという種類。「旅する蝶」の異名を持ち、夏は長野県を中心とした山間部で過ごし、秋から冬にかけて南下する渡り蝶の一種だという。
発見したのは、同緑地でボランティア活動を行っている上村文次さん。40年にわたりチョウの研究を行っている上村さんは10月12日、同緑地内でチョウの観察を行っていたところ、羽根に文字が記されている個体を見つけた。書かれていた「ミヨタ」「9/23」などを調べると長野県御代田町の市民団体「大星・アサギマダラの会」から同種の研究者・栗田昌裕さんが放したものだということが判明した。このように個体に文字を記して行動範囲を確認することを「マーキング調査」といい、栗田さんは同種が多く観測される御代田町で今回の調査を行っていた。同個体は9月23日に御代田町を発って、約20日かけて鎌倉にたどり着いたことになる。
上村さんは「県内の研究会でもマーキングされた個体の報告はまれ。鎌倉では私が知る限り初めてだと思う」とし、「長野県の西部から広町まで約140Kmを移動してきた、という事実に感動した。今回のことは自分にとっても初体験で、とてもうれしい」と話した。
鎌倉版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|