若宮大路沿いのビルにこのほど、ちょっぴり豪華な「トイレ」が完成し話題となっている。
これは鶴岡八幡宮にも近い「M’Sアーク」というビルの2階に設置されたもの。利用には1回100円が必要で、中は木目や塗り壁など和のテイストを生かした高級感ある空間となっている。広々とした個室のほか、女子トイレにはパウダールームも完備。障害があっても利用できる多目的トイレも導入している。
4月末にオープンするとすぐに評判となり、現在は1日100人以上、大型連休中には200人以上が利用したという。
ビルのオーナーでトイレを整備した長戸芳郎さん(71)は、和食やそばの名店として知られる「峰本」の元経営者。これまでに200カ所近い世界遺産を巡るなど旅行が趣味で、忙しい仕事の合間を縫って世界中を旅してきた。しかし文化の違いや言葉の問題もあり、旅先ではいつもトイレに苦労してきたという。
だからこそ、これまで社員寮などとして使用していた土地にビルを建設することになった際に「外国人観光客もきっと自分と同じように困っているはず。ならば世界に誇れるトイレを作ろう」と思い立った。
有料にしたのは「欧米では受益者負担は当たり前。きれいに使う意識を高めてほしい」という思いから。専門の清掃スタッフも雇い、常に清潔な空間を維持している。
1階部分には、建設中に発見された鎌倉時代の遺構をガラス越しに見ることができるようにしているほか、6カ国語で使える観光案内なども設置した。長戸さんは「多くの人にストレスなく鎌倉観光を楽しんでもらえたら」と話している。
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