外国人向けにガイドブック
逗子市在住のイタリア人翻訳家、フランチェスコ・バルデサーリさん(62)がこのほど、鎌倉の寺院や観光スポットを紹介する外国人向けのガイドブック「KAMAKURA A Historical Guide」を制作した。7月からアップル社が提供する電子書籍アプリ「iBooks」で配信している。
ガイドブックは全9章で、鎌倉を日帰りで巡る5コースのほか28カ所の寺院、景勝地、武家政権としての歴史、建築様式などを写真入りで紹介。「禅」「神道」「仁王」といった用語には解説用の索引も添えた。
日本在住35年のフランチェスコさん。15年前都内から逗子市小坪に移り住み、鎌倉の寺社に足を運ぶうち、日本の伝統文化について調べるように。「神社と仏教との建築様式の違いは」といった疑問を持ったが、どのガイドブックにも理由は載っていない。それどころか、外国人が執筆した本には誤った情報も少なくなかった。
そこで日本の歴史書や専門書で調べを進めると、神仏習合といった歴史的背景が独特な文化を作り出していることや無生物にも霊魂が宿るとする「アニミズム」の信仰も大きく影響を与えていることが分かった。
こうして約6年を費やしてガイドブックが完成。全編英語だが日本語版の制作も構想にあるといい「正しい歴史を知れば文化をより正しく理解できる。日本文化に興味を持つ多くの人に読んでもらえれば」とフランチェスコさんは話している。電子書籍は400円。iphoneなどのアップル端末から購入できる。
鎌倉版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|