花と緑の愛護に顕著な功績があった民間団体を称える「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰でこのほど、鎌倉市から唯一「玉縄城緑地愛護会」が表彰された。
同表彰は今年で29回目。県内の6団体を含む全国106団体に、石井啓一国交相からの感謝状が贈られた。
同愛護会では現在約30人が玉縄城址の市民緑地などで毎月草刈り、剪定などのボランティアを継続しているほか、昨年、市と連携し、約400平方メートルだった同緑地を約4400平方メートルに拡大。自然保護に大きく貢献しているとして、高く評価された。
授与式は5月26日、滋賀県立長浜ドームで行われ、同愛護会代表の荒井章さんと、妻の幸子さんが出席。荒井さんは「玉縄城址のみどりを守る私たちの汗かき活動が、思いがけず国から表彰を受けた。仲間と祝杯をあげたら、また週末は草刈り。夏草は待ってくれませんから」とコメントした。
自然を守りたい
1512年に北条早雲が築いたとされ、現在の清泉女学院が建つ場所にあった玉縄城。同愛護会は、その遺構や歴史などを次世代に伝えようと活動している「玉縄城址まちづくり会議」(荒井章会長)に所属している。
発足の背景には、城址周辺で進められてき宅地開発に対する危機感があった。「野草の宝庫である森が宅地へと変わるなど、自然が失われつつある。市と市民が協力し、環境を保全することはできないか」。同会議が市に保全策を働き掛け続けた結果、2012年、玉縄城の太鼓櫓があった場所などが市民緑地として整備され、同年この緑地の美化を目的に同愛護会が結成された。
今後について幸子さんは「保全継続のほか、玉縄城址の史跡指定化も目指したい」としている。
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