認知症について認知症の人から学ぼう!鎌倉実行委員会
TEL:0467-47-6685
「認知症について認知症の人から学ぼう!鎌倉」と題したイベントが7月28日(土)、鎌倉生涯学習センターホールで開催される。午後1時から4時まで。これは認知症ケアに関わる介護施設のスタッフや医師らが企画したもの。当日は若年性認知症の人が実体験を語るほか、実例報告やトークセッション(シンポジウム)、演奏なども行われる。講演予定の2人の「当事者」に話を聞いた。
歌で明るく前向きに
近藤英男さん(65・逗子市在住)が、若年性アルツハイマー病の診断を受けたのは9年前のこと。当時、理化学メーカーの営業マンをしていたが、発注ミスなどが続いたことから医師に診てもらったところ、病気が分かったという。
その後、職場では事務職への配置転換などもあり「最初は落ち込んだ」と振り返る。しかしすぐに「くよくよしていてもしょうがない」と思い直した。現在はデイサービスに通いながら、認知症に関する講演活動などを行っている。
そんな近藤さんは昨年1月、市内今泉台で認知症の人が対象のデイサービス施設を運営する稲田秀樹さん(57)と「ヒデ2」というギターユニットを結成した。
「高校生の頃にクラシックやフォークギターを弾いていたものの、久しぶりだったので最初はできるか不安だった」と話すが、楽譜を前にすると、自然と手が動き、歌っていたという。
フォークを中心に徐々にレパートリーを増やし、今では20曲ほどに。最近では様々なイベントに招待されて演奏を披露しており、ギターと歌で前向きに生きる姿は、テレビ番組でも紹介された。
「帰宅するとその日どこで何を演奏したのか、忘れてしまうことも多い」という近藤さんだが「認知症は決して怖くない。受け入れてしまえば、できることも多いことをこの機会に知ってほしい」と話す。
働くことでポジティブに
県内の郵便局で働く小野寺朗さん(57・大和市在住)が、異変を感じたのは40代の半ば過ぎ。指示されたことを忘れたり、書類を紛失することが続いたという。
病院を受診したものの原因が分からない日々が続いたが、2012年1月に「レビー小体型認知症」の診断を受けた。
「仕事を続けられるのか不安もあった」というが、上司に相談したところ、すぐに障害者枠がある規模の大きい別の郵便局を紹介され、同年2月から働き出した。
疲れが出たり、幻視が見えやすい夕方を避けるため、現在は午前8時30分から午後3時15分までの「8割勤務」。顧客や電話の対応などは難しいものの、書類の裁断や「昔から得意だった」というパソコンを生かした書類作成などを行っている。
「できる業務とできない業務の区別、どれぐらいの時間がかかるのか、が分かるようになってきたので、仕事を請け負った時にそれを伝えることで、周囲のサポートも得られるようになってきた」という小野寺さん。「社会とつながり、誰かの役に立っていると感じられることはうれしい。働くことで前向きでポジティブな気持ちになれている」と話す。
「認知症になると全てが分からなくなってしまうわけではなく、早期に治療すれば状況はかなり違う。自分自身は家族会に参加するなど、同じ状況にいる人との交流が支えになっているので、認知症の当事者はもちろん、家族の人にもぜひ話を聞きに来てもらいたい」と呼びかけている。
申し込み受付中
参加無料で先着250人。希望者は名前、住所、電話番号を【電話】0467・47・6685、【FAX】0467・39・5490へ連絡。「7月4日現在で200人近い申し込みがあり、早めの申し込みを」と主催者。
認知症について認知症の人から学ぼう!鎌倉実行委員会
TEL:0467-47-6685
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