深沢高校で11月7日、「模擬裁判」を取り入れた授業が1年生235人を対象に行われた。
同校は今年、高校で2022年以降に新設される科目「公共」の教育課程研究開発校に県から指定された。今回の授業はこの取り組みの一環として、20歳になれば誰もが選ばれる可能性のある裁判員制度を模擬体験し、司法参加の意義や証拠・証言をもとに判断、議論することの理解を深めるために実施された。
当日は神奈川県弁護士会の指導・協力のもと、生徒たちは裁判官や検察官、弁護人、被告人などに扮し、教室を法廷に見立てて、架空の刑事事件について裁判した。
題材となったのは、ある夜に電気倉庫のドアのガラスを割って侵入した男が、デジタルビデオカメラを盗む目的で入ったのか、雨宿り目的で入ったのかを裁くというもの。検察官や弁護人による冒頭陳述を聞いた後、証人尋問や被告人質問を行った上で、5〜6人のグループに分かれて評議。グループごとに有罪、無罪を選択し、その判断理由を発表した。
「被告人は倉庫で靴を脱いで寝ていた。窃盗目的で入ったなら普通、すぐ現場から立ち去りたいはず」という生徒に対し、別の生徒からは「倉庫内に足跡を残さないようにするために靴を脱いだのかもしれない」など、白熱した意見が飛び交った。
授業を振り返り同会の久保友宏弁護士は「驚くような質問や積極的に発言する皆の姿に、私自身もっと研鑽しなければと思わされた」と語った。
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