連続講座「北条義時とその時代を学ぶ」が4月24日、鎌倉歴史文化交流館で行われた。講座は2022年に放送されるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公、北条義時が生きた時代背景や文化を学ぶ。
3回シリーズの初回となった24日は、同館学芸員の大澤泉さんと山本みなみさんが、それぞれ「鎌倉時代研究の最前線」「北条義時について」をテーマに講演。
大澤さんは、頼朝の鎌倉入り(1180年)から承久の乱(1221年)、鎌倉仏教と建長寺創建(1253年)にわたり説明。特に鎌倉幕府の成立年について、最新の研究を紹介した。「1192年と教わってきた人が多いと思いますが、今では1185年の守護・地頭の設置などを経て『段階的に成立』したと考える研究が多い」と話した。
山本さんは、義時の人物像や生い立ち、将軍を補佐する「13人」の人間関係について説明。「承久の乱で皇室を討った稀代の逆臣という近世以降の評価や将軍から政治の実権を奪った陰険な策謀家などダークなイメージが強いですが」と前置きした上で「別の資料では機敏な対処、真面目、有能な政治家という評価もあり、頼朝の遺業を継承し、武家政権の確立に心を砕いた人生を送ったのでは」とした。
今回の講座は、定員20人に対して200人の応募があったという(締切済)。参加者の一人は「荘園や地頭のことなどを詳しく説明してもらい、理解できた」と満足そうだった。
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