鎌倉市消防本部は、2022年に市内で発生した災害概要を公表し、1年間の救急出動件数が過去最多だったことがわかった。
2022年の救急出動件数は1万1935件で、前年の9387件から2548件(27・1%)増加。19年以来3年ぶりに1万件を超え、過去最多を記録した。これに伴い搬送人員も、前年の8835人から1万1276人に増加した。
過去最多の救急件数について市消防本部は、新型コロナウイルスの影響を要因として挙げる。新型コロナが流行し始めた20年と21年は、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が発令され、社会経済活動が大きく制限されたことで減少。一方で22年は、「行動制限が緩和され、新型コロナの感染が再拡大したことにより、過去最多になった」と分析する。
火災件数は、前年から1件増の27件。出火原因は、電気関係とストーブが各4件で、こんろ(天ぷら油含む)3件、たばこ2件、放火(疑い含む)1件、その他・不明・調査中が13件だった。また火災による死者は1人、負傷者が3人だった。
救急車の適正利用を
市消防本部によると、救急要請の多発で、市内に8隊ある救急隊がすべて出動することもあり、臨時に組成した1隊が対応することもあるという。市消防本部は、「現場到着までに時間がかかる恐れもあるので、救急車の適正利用を」と呼びかけている。
また鎌倉市は、24時間対応の医療機関案内(【電話】0467・24・0099)を設置している。電話した時間帯に受診できる医療機関を紹介しており、発熱や軽いけがなど緊急性が低い時の活用を勧めている。
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