市民団体「鎌倉市政を考える市民の会」(山村みや子代表)による「若宮大路の松並木再生プロジェクト」の植樹活動が2月12日に完了した。同事業はかつての松並木を取り戻そうと同会と神奈川県が協働で2008年から実施しているもの。これまで一の鳥居から海岸までの道路沿いに60本の黒松が植樹された。
若宮大路には戦前まで松が群生していたが、松くい虫や潮風の影響で本数が減少。7年前に同会が調査した際には、立ち枯れしているものが多かったという。そこで同会は「かつての若宮大路の風景を取り戻そう」と道路を管理する神奈川県に掛け合い、松の植樹を開始した。
桜並木のある段葛を除いた一の鳥居から南側を範囲に設定。初年度は約4mの大きさの松を植えたものの、「近隣の住民らに全く気付いてもらえなかった」。そこで同会は「折角のまちの景観だから、多くの人に関心を持って欲しい」と翌年からは茅ヶ崎市の防砂林から間引きされた幼木に変更。1m少々の高さで通行人の興味を引くようになり、道沿いの第一小学校の児童が植樹の見学に来るなどの反響があったという。
今月、松を植樹し終えた同会の中村宏さんは「これからは手入れをしながら成長を見守っていく。鎌倉の原風景を市民に返したい」と話した。
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