9月に大船警察署の署長に就任して、2カ月ほど。「落ち着いて穏やかな感じがする」と街の印象について話す。今年に入ってから発生が2件に留まるなど、振り込め詐欺の被害が激減している管内の状況を受け、「活発なボランティアなど、地域との連携がしっかり取れている証拠。今後も、街の人と協力していける体制を継続したい」と意気込みを語る。
警察官を目指したのは親戚の影響から。高校卒業後、キャリアを横須賀署からスタートさせた。県内で一番忙しいと言われる伊勢佐木署をはじめ、横浜・川崎方面の署を渡り歩いてきた。前所属で警察官人生の中で一番関わりが長かったのが、県警捜査一課。日々起こる陰惨な事件に眼光鋭くあたってきた。「憔悴した被害者を目の当たりにする度に犯人を捕まえただけで済む話ではない、と痛感する。悲しみや悔しさ、怒りといった感情の渦に自ら飛び込んで戦い続けていた」と振り返る。
「110番を回す人は、一生に一度の思いでかけてくるもの。『忠恕』(思いやりを持って接すること)を一番大切にしている」と警察官としての矜持を語る。また初めての町を知るため、休日は趣味のランニングをしながら市内を巡る。「先日は建長寺に行きました」と目尻にしわを寄せた。
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