歴史研究グループ足柄史談会(押田洋二会長)が3月31日に、南足柄市塚原の台河原公民館で戦時中の郷土を調査する体験談話会を開いた。5月19日まで65人から当時の話を聞き、秋に発表する考え。
足柄史談会には約260人の会員がいる。メンバーは60代から80代が中心で戦後70年を目前にした昨年秋に「戦争の風化」を指摘する機運が高まり、体験者からの聞き取り調査に着手する方針を固めた。
会が活動拠点とする南足柄市内を33の地区に分け、各地区で80歳以上の戦争体験者を招いて談話会を開き、体験談の生の声を記録する取り組みを3月31日に始め、秋に開かれる市の文化祭で遺品などを展示して体験談を発表することにしている。
この日、台河原公民館には同市塚原に住む神戸和さん(85)、関口弥三郎さん(85)、中村保さん(84)、小宮悖さん(82)の4人が招かれ地区のメンバーら10人が話に耳を傾けた。
談話会では、終戦1週間前の1945年8月13日に旧岡本村であった米軍機による機銃掃射と爆撃で40代の女性が死亡したことや塚原駅で繰り返された出征の様子、大雄山の松が伐採されて軍に供出され、松根油の生産に住民が駆り出されたことなどが語られた。
関口さんは「人前で初めて話した。懐かしい気持ちになった」と話していた。
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