松田町の西平畑公園に咲く河津桜が、一夜にして見ごろを迎えた。「第18回まつだ桜まつり」が始まった13日の翌日に気温が上がり15日朝までに一斉に花が開いた。
「こんな咲き方は初めて」「3月13日の最終日まで花がもつのか」―。
15日午後、松田町役場や松田町観光協会(高橋宥二会長)の関係者は異口同音にそう話し、問い合わせの対応に追われていた。
前日14日に前線を伴う低気圧が発達しながら日本海を進んだことで、関東地方には南から暖かい空気が流れ込んだ。関東各地で「春一番」を観測し、気温も午前6時に18・8度、正午には20・9度、午後2時には22・3度まで上がり(小田原)汗ばむ陽気となった。
前日の13日午後まではちらほらと咲く2分咲きだった松田山の河津桜が、この暖かさで一気に開花した。平年は2分咲きから8分咲きまで10日ほどかけて開花が進むが、1日で8分咲きの見ごろまで進み、17日現在で松田山の斜面がピンク色に染まる満開を迎えた。満開は平年より10日以上早いという。
松田町観光協会や役場、松田山ハーブガーデンには15日朝から問い合わせの電話が相次ぎ、職員が対応に追われた。観光協会では、15日午前に最新の写真をホームページに掲載し「見頃」と情報を発信。役場も同日夕方に「早くも見頃」と記事を掲載し、町内の看板表示も「見頃」に変えた。
30年以上役場に勤める観光課の幹部は「こんな状況は初めて。河津桜は比較的長く楽しめるが最終日まで花がもつだろうか」と話し、地元商工振興会の幹部も「以前にもこんなことがあったが、その時は散るのが早かった」と心配顔だ。松田山ハーブガーデンの関係者は「見頃と同時に葉っぱが出てきた。こんな年は初めて」と話す。
楽しめる園内
まつだ桜まつりは3月13日(日)まで。
会場の松田山ハーブ館周辺とふるさと鉄道の駅前には飲食テントがあり、ハーブ館では春限定「さくらシルクアイス」(350円)や「さくらドーナツ」(300円)などもあり楽しめる。
まつりは午前9時から午後5時。午後5時から午後9時までライトアップがある。子どもの館では約5700個のつるし雛が飾られている。
問い合わせは松田町観光協会【電話】0465・85・3130へ。
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