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山北町D52形蒸気機関車 国内初の観光資源、動くデゴニ誕生 第2章は「鉄道の町」奇跡の復活へ

文化

掲載号:2016年10月22日号

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体の芯まで響く汽笛に圧巻の車両。動いたそばから停車する。その感覚が意外にも身近な印象を与える。線路の延伸を求める声は大きい   =山北鉄道公園・10月15日撮影
体の芯まで響く汽笛に圧巻の車両。動いたそばから停車する。その感覚が意外にも身近な印象を与える。線路の延伸を求める声は大きい   =山北鉄道公園・10月15日撮影

 「鉄道の日」の10月14日、JR御殿場線山北駅前の山北鉄道公園に展示されているD52形蒸気機関車(SL)が動き始めた。山北町役場は15日にも同様にD52を運行し、町内外から訪れた多くの観光客に”鉄道のまち”復活を印象づけた。

 1968(昭和43)年の引退から48年、公園のシンボルとして親しまれてきたSL「D52」を、国の地方創生を活用して「動かそう」と初めに考えたのは50代の役場職員だった。

 この職員を中心に昨年夏から動態化に向けた検討を開始し、地方創生交付金を国に申請。11月に補助金の交付決定を受け現実化した。昨年末に蒸気機関車本体を再び動かすための車両整備と線路12メートルの敷設工事に着手。元SL機関士で全国で蒸気機関車の”復活”を手掛ける鉄道文化協議会群馬支部長の恒松孝仁さん(61)に再生を託した。

 恒松さんは昨年末から3月まで山北町に住み込み作業にあたり、今年3月に試運転に成功。10月のお披露目に向けた準備が進められてきた。

 動態化にあたっては、恒松さんが考案した圧縮空気で動力を確保する方法を採用。石炭と水を使用していた現役時代と比べ格段にエコな蒸気機関車に生まれ変わった。

 14日に町が開いた式典で湯川裕司町長は「長い眠りから覚めたことは夢とロマンあふれる出来事。鉄道遺産を活用して元気が出る街づくりをしたい」と述べ、鉄道の町復活に向けた取り組みに意欲をみせた。

 式典では山北町では初となるマスコットキャラクターのお披露目もあり、愛称は山北中学校3年生の露木花南さんが応募した「でごにぃ」に決まったことも発表された。

懐かしむ声

 14日と15日には「デゴニの復活」を見届けようと町内外から多くの鉄道ファンや子ども連れの家族が公園に足を運んだ。

 元国鉄勤務でD52の清掃に長年携わる井上享さん(82)=山北町は「いい状態で保存されていて今日を迎えられた。自慢になる」と満足げに話した。

 海老名市から訪れた長久三郎さん(84)はかつて山北駅を通勤で使っていた。「大きな鉄の塊が蒸気をはきながらホームに入る姿は迫力があった。暗くなると、ブレーキの火の粉がちってきれいだった。懐かしい」と当時を振り返った。

次回は11月

 町によるとデゴニは今後、町の観光資源として活用していく方針。10月14日の式典までは企画財政課が担当してきたが、15日からは所管が商工観光課に移る。

 湯川町長は「D52の復活を機に陶器のお酒を作っていただき人気となった。他にもたくさんの取り組みをしていただき感謝したい。今後もいろいろなアイデアでD52を活用してほしい。線路の延伸についてたくさんの声をいただいている。町として最善の方法を検討していきたい」などと意欲を見せている。

 国の交付金で動態化したD52は有料で人を乗せることができないなど制約が多い。そのため今後の運行は不定期で未発表だが、11月23日(水祝)に開催される「山北町産業まつり」で再び運行する予定。

この日デビューした山北町のマスコットキャラクター「でごにぃ」
この日デビューした山北町のマスコットキャラクター「でごにぃ」

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