造成費への議決が得られず今年3月から事業が中断していた南足柄市の「(仮称)道の駅金太郎のふる里」整備事業で、21日の市議会本会議で同予算を盛り込んだ補正予算案が可決された=中面に関連記事。
市は9月7日に開会した市議会9月定例会に、同市竹松に建設を計画している「道の駅」の造成費2360万円を計上した一般会計補正予算案を提出した。同案は今年3月と6月にも議会に提出されたが、いずれも予算案から造成費を削除する修正案を議会が可決したため、今定例会で3度目の審議を仰いでいた。
賛否きっ抗
3月と6月の議案審議では、【1】農業振興地域(建設予定地)の土地利用の適法性【2】周辺商業施設への民業圧迫【3】行財政改革による公共施設統廃合を控えるなかでの新たな投資【4】建設時期、【5】収支見通し―などを懸念した議員が過半数を上回り議決が得られずにいた。
その結果、3月は反対9・賛成5・欠席1、6月は反対8・賛成7で賛否がきっ抗していた。
新たに2人賛成
6月までの議会審議を受けて市は、新たに土地利用の適法性に関する市独自の見解を県知事に照会し「市の整理は適当」との回答を得たことを公文書の提示で議会に報告。JAかながわ西湘からの早期建設を要望する声や足柄上商工会の内部で開催された勉強会などにより「理解が進んだ」などと議会に理解を求めた。議会側は9月19日に総務福祉と都市教育常任委員会による連合審査会を開き市に対する集中質疑を行った。
この日の審議では「公共施設の統廃合を控えるなか活性化が確定的でない事業に多額の投資をすることは認められない」などとする意見も出たが、新たに2人(公明党)の賛成者が増え反対6・賛成9の賛成多数で予算案が可決された。
これを受けて市は、今定例会中に施設設置条例案を議会に提出する方針で、議決を待ち指定管理者の募集に入る。並行して進める造成工事は来年3月までに終える予定で、目標の「2020年春開業」に向けて新年度から本体工事に入る考え。
今年3月の予算案の削除から半年、加藤修平市長が掲げる「道の駅」整備事業が開業に向けて再始動することになった。
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