「第58回伊勢神宮奉納書道展」で南足柄市班目在住で小田原市の昴書道会に所属する市川咲希さん(16)が高校生の部で最高賞となる文部科学大臣賞を初受賞。10月26日に伊勢神宮で行われた表彰式に出席した。
昭和37年から毎日新聞社と日本教育書道会が主催し、児童・生徒の書写力の向上を目的にこれまで受け継がれてきた伝統ある書道展に今年は、全国から1万4117点の応募があった。
市川さんは学校教育でも取り上げられている「顔真卿右僕射」をしたためた。今年のテーマは実は昨年も書いたもの。「もう少し書けるかな」という思いをすべて今年にぶつけた。「最高賞の受賞を聞いてびっくりしたけれど、妹が作品展で自分よりも上位入賞を続けていたので、姉の意地を見せたかった」と笑顔で話した。
高校生活の合間を縫い、週1回のペースで通う同書道会で、大島修穂先生の指導を受けながら集中して2時間ほどで書き上げたという。
高校入学を機に小学1年生から始めた書道に一区切りをつけようとしていたという。しかし、母から「せめて書道ぐらいは続けたら」というアドバイスもあり悩んだ末、継続することを選んだ。昨年は小学校から書道会に共に通ってきた友人が同奉納書道展で2番目の賞となる伊勢神宮奉納書道展総裁賞を受賞。市川さんも特別賞を受賞したものの悔しさが残った。
「上位入賞」を家族に宣言
「上から3番目に入るまでやめない」と家族に宣言して挑んだ今回。「特別なことはしていない」とはにかみながら振り返ったが、悲願の最高賞を手に「一つの目標が達成できたのでこれで区切りという考えもあったけれど良い作品を書くことができて励みになりました。将来は書道に関わる仕事に就きたいとは今は考えていないけれど、何かの形で書道は長く続けていけたらいいと思う」と家族の考えでもある「継続は力なり」を成就してみせた。
10月26日には、伊勢神宮で行われた表彰式に出席。式の翌日から高校の修学旅行ということもあり、スケジュールの都合上、出席を見合わせることも考えたというが「令和最初の最高賞だし、記念になる」と出席を決意。賞状と盾を受け取り、強行日程にも最高の笑顔を見せた。
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