松田町でかつて、毎年1月14日の道祖神祭りで奏でられていた「松田道祖神太鼓」を現代によみがえらせようと、地元の70〜80代の有志およそ10人が楽譜づくりに取り組んでいる。高齢化などで当時の音色を知る世代が少なくなる中、「1日も早く完成させたい」と活動に精を出す。
「子どもの守り神」などとされる、各地区に存在する道祖神。町内でも1950年代ころまでは20以上の地区で、中学生くらいまでの子どもが主体となって太鼓や鉦、笛が奏でられていた。だが、時代の流れとともに別の行事に移行。かつての音色を知る人も少なくなっていった。
およそ10年前、有志の一人・川瀬明宏さんの幼馴染で地元に住んでいた片岡敬造さんから、片岡さんの叔父が記憶を頼りにかつての打ち方を文字に起こした資料が提供されたという。それを機に「音を復活させたい」という気持ちが芽生え、当時を知る住民に声をかけるなどし、2017年に「松田道祖神太鼓研究会」を発足させた。
今は月に2回ほどのペースで西平畑公園内の「子どもの館」に集まり、音起こしなどを行っている。現在は演奏の主要部分と考えられる楽譜がほぼ仕上がってきたという。
川瀬さんは「松田町に伝わる文化・伝統の一つとして、わたしたちが元気なうちにできる限りの曲を再現し、次世代につなげていきたい」と話している。
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