身近にある草木などに思いを寄せる有志らでつくるグループ「木ごころの会」が発行する機関紙『木ごころ』がこのほど、創刊から30年を迎えた。松田町にある子どもの館の初代館長で発起人の故・尾崎忠昭さんの思いを継いだ会員が協力し、尾崎さん亡き後も活動を続けている。
「木ごころの会」は1990年8月、かつて尾崎さんが南足柄市立岩原小学校の教員だった時に、当時のPTAと組んで立ち上げた。「草花や木に関心を抱いている人」などが入会の条件で、設立当初の会員数は10人ほどだったという。会の機関紙として『木ごころ』を創刊したのは同年11月。最初は自然の話題が大半を占めた。発行が続くにつれ、日常の話題や旅行記が寄せられるようになるなど、内容にも変化が表れていったという。
会に30年近く在籍する鈴木章好さん(75)は「ここまで続けてこられたのは、一人一人の協力があったから」と感謝する。会員は現状20人程度。事務局の滝本小夜子さん(79)は「年々寄稿も少なくなり、2018年からは発行を年1回に減らすなど、活動が難しくなっているのは事実。それでも尾崎先生の思いを大切にしつつ、会員を増やすなどし、発行を続けていきたい」と話していた。
寄稿は全員一任
『木ごころ』の発行部数は130冊ほどで、製作費は年1回の会費で賄われている。出来上がった冊子は会員に配られるほか、会員が知人に渡すなどしている。
寄稿するか否かは会員一人一人にゆだねられている。昨年11月に発行された第33号(通巻57号)には10人ほどが参加。短歌や、地元のことに関する考察などが載った。
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