「武田信玄の隠し湯」ともいわれている山北町中川温泉にある町立の日帰り温泉施設・ぶなの湯(山北町中川)。新型コロナウイルス感染症の影響で各地で観光客数が減少する中、例年並みの利用者数を維持していることがこのほど分かった。
全国的に新型コロナウイルスの感染が広まり始めた2019年度。ぶなの湯の入館者数を見ると4万2290人だった。その後感染は大きく拡大し、20年度には緊急事態宣言が発出。ぶなの湯も3月半ばから5月末にかけて休業に入っていた。それでも20年度全体でみると利用者数は3万7990人で、休業期間以外では人出の変化が見られなかった。
西丹沢や大野山、丹沢湖にキャンプ場など、周辺を観光スポットに囲まれている同館。利用者の9割以上が町外で、施設目的ではなく、登山やハイキングなどの際に立ち寄る人が大半だという。
湯川勘一館長によれば、昨年は近隣の施設で宿泊者以外の入浴ができない時期もあったといい「そういった利用者がぶなの湯に流れてきたことに加え、密を避けるという意識が皆さんに共通しているようで、最近は一人キャンプが人気のようだ。そうした状況も利用を後押ししているのではないか」とみる。
現在、脱衣所にあるロッカー数の間引き、1日券の販売見合わせ、入館チェック、状況に応じた館内人数制限など、感染防止対策を講じながら開館している。湯川館長は「これからも多くの人に利用してもらえるよう引き続き感染防止対策につとめていきたい」と話している。
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