横浜国立大学(常盤台)の経済学部教授で、同大学柔道部の部長を務める中村良夫さん(51)がこのほど、柔道の「寝業」について技術や歴史を紹介した書籍「寝業の傳統」(三恵社)を出版した。
寝業は、かつて旧制高校の「高専柔道」の世界で盛んだった技術だが、戦争の激化や学制移行の中で、多くが失われていったという。
東北大学在学中から柔道に親しんできた中村さんは、横浜国大柔道部の指導者となってからも、こうした寝業の掘りおこしに尽力。学生の協力で技の動画を撮影し、インターネットで公開するなど、若い世代にも伝えようと取り組んできた。
出版にあたっては、これらの記録も活用し、様々な技を中村さん本人や学生が実演した写真付きで紹介。同大学柔道部OBらの協力も得ながら、戦前の高専柔道経験者らを訪問し、インタビューも行った。
中村さんは「寝業は論理的に考えて、先人の成果を改良して編み出すという点で学業に共通するものがあり、学生にも向いているのでは」と話す。
現在、英語版の出版準備も進めており「先輩方の想いを次の世代に伝えられれば」と意欲を見せていた。
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