「男性に起こりやすい目の病気について」 コラム【4】 悠先生のちょっと気になる目のはなし
目の病気の中には、起こりやすさに性差のあるものがあります。前回は、「女性に起こりやすい目の病気」についてお話ししたので、今回は特に「男性に起こりやすい目の病気」について説明します。
中心性漿液(しょうえき)性網脈絡膜症という長い名前の疾患は、40歳前後の働き盛りの男性に多い病気と言われています。これは黄斑という目の一番奥の視力に重要な場所に水が溜まる病気で過労やストレスが原因と考えられています。症状は、視力低下や物がゆがんで見えたり、視界の中心や見たい部分がはっきり見えなくなったりします。同じような症状で50歳以上の人に発症するのが、加齢黄斑変性症です。これは女性より約2倍も男性がなりやすいと言われています。
また、外傷をきっかけに起こることがある裂孔原性網膜剥離も男性に多い傾向があります。初期症状は目の前に光が見えたり視野が欠けるなどして、進行すると失明する恐れもあります。
他にも男性の約5%は遺伝的に大多数の人とは色が異なって見える色覚異常があると言われています(女性は0・2%程度)。現在は、印刷物や掲示物の配色の考慮や、就業時の条件が緩和され、昔ほど異常とは捉えられなくなり、色覚多様性とも表現されるようになりました。小学校の色覚検査も必須項目から外れるようになって20年近く経ちます。
市ケ尾町の「梅の木眼科医院」の加藤悠院長が、目を健康に維持するために大切なことを分かりやすく教えてくれるコーナーです(月1回第2週目に掲載)
|
|
|
|
|
|
|
<PR>