青葉区役所と桐蔭学園によるシンポジウム「幸福寿命を考える〜つながりが紡ぐ100年人生〜」が10月7日、青葉公会堂で行われた=写真。
区と桐蔭学園は昨年、「こころと身体の健康調査」と題して認知症リスク低減に関わる調査を40歳から79歳までの区民を対象に実施しており、シンポは調査結果発表などを含めたもの。当日は桐蔭学園の溝上慎一理事長が登壇したほか、たかはしメモリークリニックの高橋正彦院長が認知症について講演を行った。
講演前に区担当者が日常生活の制限があろうとなかろうと、例え何らかの介護が必要になっても「人生において幸せを感じていられる期間」を「幸福寿命」と定義し、自分らしく生きがいを持ち幸福に過ごすことが大事であると呼びかけた。
続いて溝上理事長は調査結果を元に、65歳以上の区民の認知症発生リスクは全国調査より低い傾向だと説明。また、抑うつ(ストレス)や糖尿病などの疾病がリスクを高め、安らげる場所・人・活動など「居場所」があることや「階段を支えなしで昇る」など身体を動かせることがリスクを下げると解説した。また、目の前のことだけではなく、1カ月先、半年先など将来を想像し、それを日常で実行することが充実した人生に重要で、認知症の発症を遅らせる、程度を軽減させることにつながると語った。
高橋院長は認知症罹患率が85歳以上で55・5%と話し、認知症は脳の老化で避けられず、歳をとれば割合は増えていくと説明。その上で自宅だけではなく、自分の居場所があり役割があること、家族以外との交流があるなど社会性を持つことが認知症の予防や進行を防ぐことにつながると話した。また、認知症になる前、なった後も幸福な生活を送るためには地域とのつながりが大切だと来場者に呼びかけていた。
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