先月開所した「青葉台消防出張所」所長に就任した 北沢 俊至さん 45歳
鳥の目、虫の目で街を見守る
○…藤が丘消防出張所の所長を経て、先月から青葉台消防出張所の所長へ。「買物帰りにふらっと立ち寄れるような、開かれた出張所にしたい」。保育園などが併設された市内初の施設だけに、責任感も一層強まる。住民開放の会議室も設置され、「気軽に訪れて欲しい」と思う一方で、「あそこには、あのおばあちゃんが住んでいて…なんて言えるように街をまわり、災害にも強い街にしていかなくては」と意気込む。
○…出身は保土ケ谷区。父は町内会長、母は家庭防災員と、地域のために奔走する両親を見るうちに、自ずと芽生えた「責任感」。小学校では、学級委員長を務めるなどリーダーシップを発揮してきた。高校卒業後、「使命感のある仕事に就きたい」と消防士に。麻薬Gメンや刑事にも憧れていたが、「小学校の頃、防災指導に来た、優しそうな消防士のイメージが印象に残っていて…」と微笑む。
○…今もなお鮮明に思い出すのは、初めての夜勤中に発生した小学校火災。マスクも酸素ボンベも無かったが、燃えさかる炎を目の前に武者震いし、消火活動にあたった。「身の危険も考えないくらい、無我夢中でした」。消防局時代には、各区消防署や市財政当局との”パイプ役”に。消防車やヘリコプターなどの導入や予算のやりくりなど、様々なプロジェクト推進に携わってきた。広い視野が求められた経験から、現在のポジションよりも『2つ上の立場で考える』ように。その一方で、現場の目線に戻ることも忘れない。「常に『鳥の目、虫の目』で見るように心がけています」。
○…現在の住まいは、東京・東村山市。震災直後は、3時間掛けて自転車で出勤した。「普通の自転車だったので、皆に驚かれました」とはにかむ。休日はスポーツジムで汗を流し、体力の維持に努める。「何か有事があれば、地域のためにいつでも出動できるように」。常に緊張感をもち、安全・安心な街づくりを目指す。
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