青葉区薬剤師会の会長を務める 中村 菊代さん 67歳
誰もが頼れる相談役に
○…「薬剤師の業務をもっと認知してもらいたい」。2010年以来2度目の就任となる会長に意欲を燃やす。ただ医師の処方箋に従うのではなく、薬剤師のカルテである薬歴の管理や処方箋の精査で、「命の責任を果たすことが薬剤師の使命」だという。病院の外に薬局を設ける医薬分業を先駆けたのも、「命の重さを医師だけに背負わせない」ため。薬剤師の仕事に誇りを持って取り組んでいく。
○…群馬県で生まれ、小学5年生の時、埼玉に。小学1年生の頃から「尊敬する父に勧められてね」と、手に職がつく薬剤師を志す。都内の中学・高校を卒業後、北里大学に進学した。1期生で先輩がおらず、「文化祭の楽しさを教えてもらったり、遊びに連れて行って欲しかった」という。薬剤師免許取得のため、旅行や遊びに行く友人を横目に毎日机にかじりつく。「成人式やアルバイトに行けないくらい、レポートに追われてね」と苦笑いしながら当時を懐かしむ。
○…趣味は旅行。特に海外旅行が好きで、「外国から戻ると、患者さんの前にリフレッシュして立てる」。二人の娘とその孫と海外へ行くことも。グアム島へ行った時、娘が二人とも熱を出してしまった。「全員の荷物と孫を抱えて移動してね。それはもう大変だったよ」と話すその姿は、たくましくも優しい母親そのものだ。会長に就任してからは多忙で海外へ行っていないが、「次はマチュピチュへ行きたい」と目を輝かせる。
○…「患者さんから感謝される薬剤師を目指す」ことを胸に、1996年、桜台にある『藤ファーマシー』の代表となった。店には体調の相談に足を運ぶ人も多い。以前、顔や手がむくむと来店した相談者には「薬歴を見て、服用していた薬をかえてみたら、症状が治まったこともあってね」と優しい笑顔で微笑む。今までも、これからも、薬剤師として区民の健康を守るため、「誰もが頼れる相談役」であり続ける。
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