第31回あざみ野まつり実行委員長を務める 野本 建夫さん あざみ野在住 70歳
あざみ野愛を次の世代へ
○…夏の風物詩として定着している「あざみ野まつり」。実行委員長として、毎年1万人以上の人出がある一大行事を取り仕切る。「あざみ野まつりに行けば、馴染みのある仲間に会える。老若男女問わず、誰もが楽しめるおまつりにしたい」と準備に余念がない。
○…あざみ野出身。幼い頃はまだ数えるくらいしか家がなく、自然に囲まれて育った。実家は農家で漠然と家業を継ぐ気でいたというが、父の言葉が転機に。「これからは手に職をつけた方が良い」。工業高校で技術を学ぶが、不況の折、就職先は見つからず、「修行のつもりで」自衛隊に入隊。派遣先と本部を繋ぐ通信の整備に携わる。アンテナを立てるために日本各地へ赴き、仕事に没頭したという。各々のキャリアや性格が異なる部下をまとめる立場となり、「厳しく叱ったことも。何度も仕事の意義を伝え、人のまとめ方もここで学んだ」と振り返る。
○…多忙だったこともあり、地元に深く関わり始めたのは、定年後。「自分が育った地域へ貢献したい」。そんなあざみ野愛から地域行事にも積極的に参加し、「暇だなと思うことがない」と充実感を漂わせる。周りからの後押しもあり、あざみ野自治会会長も務める。まつりの実行委員長になったのは、4年前。「地域行事へ参加することで、多くの人と関わることができて楽しい」と笑う。約30年前、街の開発に伴って多くの人が移住してきた。「新しい住民同士が交流し、子ども達にあざみ野をふるさとだと思ってもらいたい」。そんな当時の思いから始まったあざみ野まつり。今では3世代で楽しむ姿も見られるほど歴史ある行事に。「若い世代へ思いをしっかり引き継いでいきたい」と話す。
○…趣味はアマチュア無線。日本中の人と繋がり、会話を楽しむ。また、犯罪や非行をした人の更生を手助けする保護司も務めるなど、幅広く活躍。「たまにはゆっくりと、家族旅行にでも行きたい」と笑った。
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